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のどの症状

のどが痛い

のどが痛い、飲み込めないほど痛い、口のなかを覗くと奥に白いものが一杯ついているなどの症状がある場合、扁桃炎を起こしている可能性があります。扁桃炎は多くの場合、細菌が起こす化膿性の炎症です。強いのどの痛みと発熱を主症状とします。耳鼻科での診察では扁桃のある、のどの上下の状態をよく観察します。症状の強さや所見によって、細菌の検査とか血液検査も行うことがあります。治療は適切なお薬を適切な期間、服用してしっかり直すことです。一回ごとの扁桃炎をちゃんと治しておかないと次のような状態を引き起こすことがあります。

習慣性扁桃炎、反復性扁桃炎

数ヶ月に一回とか、ひどい場合は2週間に一回の頻度で扁桃炎を起こすとき、このような病名がつくことがあります。前の症状が治ったと思ったらまた、次の扁桃炎を起こす状態です。お子様ばかりでなく、大人でもある状態です。一回ごとの扁桃炎の治療が不十分なとき、このようなことが起こりやすいのですが、そうでなくてもこのような状態になることがあります。
また、このような習慣性、あるいは反復性の状態を起こさないようにするためには工夫された治療が必要です。耳鼻科の診療ではこのような事柄を起こしてきた理由を鑑別し、工夫された治療をお勧めすることができます。そして数は少ないですが、手術療法が最適と判断される場合もあります。

扁桃周囲膿瘍

扁桃炎が治りにくい、あるいはお薬を飲んでいても段々症状がひどくなるといったときには扁桃炎が悪化して、まわりに膿の袋を作った状態になっているのかも知れません。膿瘍といいますが、膿の袋を作るとお薬が効きにくい状態になるので治りにくく、また、膿瘍の腫れによっても重症化します。腫れた場所によっては息苦しいなどの症状まで現れることもあるので、治りにくいときには耳鼻科での正確な診断と治療が必要です。

ウイルス性扁桃炎

もう一つの治りにくい扁桃炎がウイルス性のものです。この場合も適切な診察と血液検査でウイルス性であることが判明すれば、普通の薬の利きにくいこと、その時点から治るまでの時間、最適な治療法を選択することができます。

以上にあげた扁桃炎の病気以外でものどの痛い病気はたくさんあります。ひどいのどの痛み、治りにくいのどの痛みなど、違和感があるときには耳鼻科へ受診されることをお勧めします。

声が嗄れる

声帯ポリープ

声は声帯という 2本の白い帯状のひだが、のど仏の奥に位置し,発声時に振動することで声がでます。声嗄れは、かぜで咳がひどく出たとき、カラオケなどを歌い過ぎたとき、大声を出しすぎたときなどに経験します。一般に2週間声が嗄れるようなら、耳鼻咽喉科を受診して声帯を見てもらったほうがよいでしょう。声帯ポリープは血豆状の突出物が声帯にできますので、声が嗄れます。また、長期に声を使いすぎると、声帯ポリポイドといって、声帯が水膨れのようになってしまいます。どち らも声帯の安静を図った後、改善しなければ手術を選択します。心配の喉頭がんはほとんどがタバコによるものです。耳鼻咽喉科専門医ならば、診ただけで放置しておいてよいものか、検査をすべきものか判断がつきます。

のどに何かひっかかっている

咽頭ガン

のどに何かひっかかっているような感覚は意外と多く ,またかなり気になるものです。実際にはのどには異常はみられなくても、鼻水がひっかかっていたり、見えないような炎症がある場合も同様の違和感を感じます。のどは食事の度に熱いもの、固いもの、また寝ているときには乾燥というような刺激をうけているのがその原因です。また、頚椎の変形もその原因となることもあります。問題は咽頭ガンが隠れている場合もあることです。のどのガンはやはり専門の耳鼻咽喉科医による内視鏡での観察と生検が必要です。咽頭ガンが ないということがわかればのどの違和感も消失することも多いので、信頼できる耳鼻咽喉科医を受診してください。

痰に血が混じる

痰に血がまじることがあるときには、一筋血が混じる場合と血液を嘔吐する場合があります。このような場合には、念のため、診察を受けることをお勧めします。のどは食事が通りますが、表面は粘膜という弱いもので被われていますので、刺激によって傷ができて出血することがあります。また、のどに出血をきたすような病気がある場合もありますし、肺に病気があることも考えられます。しかし、大量のアルコールを飲んだあとに嘔吐して胃や食道に傷ができて大量に出血することもあります。

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